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愛猫紹介

我が家の猫である。
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白い襟巻きとシャドーグレーのお腹が特徴だ。
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甘えたいときは手をすりすりと仰向けになって、つぶらな瞳をいっそう大きくする。
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それ以外は、だら~と毛布に包まって
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私が部屋を出て行こうとする時には、怒りの混じった冷たい視線を投げかける。
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拾い猫を愛猫として飼いだしてから7月でまる2年。
痩せてガリガリで、声も出ない、哀愁をそそる猫だったが
いまはふっくらつやつやと、腰つきもやわらかく
理想どおりの、わがままで、気まぐれで、美しく、無邪気で、甘えん坊で、贅沢な
深窓の令嬢に育ってくれた。
# by uneme_tayuu | 2006-05-27 08:40 | 愛猫 | Comments(4)

第5回かまどの会

雨続きのあとの、久しぶりに太陽が顔をのぞかせた爽やかな日曜日
竈の家では、木の家ネットの総会準備委員会と第5回竈の会が開催された。
準備委員会と竈の会を同時開催にするのは、東京や山梨の遠方から会議のために来る人以外、委員とかまど常連メンバーがほぼ一致するからで、
誰もが効率的であると考えたからだ。

だが、思わぬ落とし穴があった。

会議中一人もかまど番がいないではないか!
頼りにしていたメインシェフからは行けないと連絡が入っていた。
もう一人の頼れるはずのシェフも一向に現われない。朝から来るという約束だったのにどうしてだろう?と痺れを切らして電話をすると、道に迷ってたどり着けないのだと言う。
もう何度も竈の家に足を運んでいる一番の常連だというのに、だ!
火を熾すどころかまだ、買い物さえ出来ていない。
大丈夫なんだろうか?不安が頭をかすめた。
料理に口は出しても(食べる)、手は出さない(調理しない)そんな私に
管理人として危機が迫っていた。
しかも、ときは重要な会議の真っ只中だ!

だが、かまどの神様は私を見捨てはしなかった。

運よくもたった一人到着していた参加者が、無類のおもてなし好きの好人物だったのだ(笑)。
彼は今回2回目の参加だが、前回同様、早くからやって来ていた。
初めのうちこそ、借りてきた猫のようにおとなしかったが、やがて頼みもしないのにあちこちと動き回り、汚れた鍋や釜を洗いなおし始めた。
湿気を含んだお櫃やお箸も洗いなおし、濡れ縁を庭の太陽のあたる場所に動かし、洗ったそれらを並べて日に当てている。
開け放たれた戸障子やガラス戸から垣間見えるそれら一連の動作は、実に軽やかで、気持ちよさげで、明るい日差しを浴びて一人だけなんだかとても楽しそうなのだ。

やがて彼は、待ちかねた遅刻シェフとお米が届くと、自ら買出しにも出かけ、本日のメニューのほとんどをあつらえ、
出来上がった料理がPCや書類に代わり机に並ぶと、感嘆の声とともに、私の冷やした肝を誰一人想像だにすることなく、「竈の会」が始まった。

徐々に人も集まり、いつもながらに楽しい時間が流れだした。
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今回も自分の強運を感じる一日だったように思う。
いつも人に助けられながらどうにかなっていく。

遅刻シェフが連れてきた女性とともに、ここで初めておにぎりを握るという新たな挑戦もあった。まだ会議は続けられていたが、足りない人手を補うために。

女性が二人、縁側でてきぱきと、と思いきや、どうやら彼女も料理は不得手らしく、二人して大小まちまちのおにぎりが、用意された葉蘭の上に不恰好に並べられた。
「塩加減がわからなくてすごい適当なんやけどいいかな?」私が話しかける。
「私なんか忘れたのもあるし。」
「えっ?、あっ、まぁいいわね。わからへんし。」
「でもなんだか楽しいね。」「うん。」お互い苦手者同士の親しみが沸いて、
縁側に米粒を散らばらせながら、なんとか二人で一升分のおにぎりを握りきった。
もちろん、おにぎりは好評だ。
「おこげのおにぎり美味しい!塩加減もちょうどいいし。」(笑)

彼女は4時ごろに古市場のバス停留所から30分に1本のバスに乗って埼玉へと帰っていった。また来てくれるといいと思う。
遠いところだけど「竈の家」が繋げてくれた輪は大切にしたい。
今日参加の人たちみんなのことをそう願っている。
# by uneme_tayuu | 2006-05-23 11:00 | かまど通信 | Comments(2)

静かな時間

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坪庭というわけではないけれど、ダイドコから見える外の景色。
ときどき風を入れるためにやってきては、ここで一息つく。
冬の間は炬燵だったが、いまは、春らしくちゃぶ台と座布団に衣替え。

そのちゃぶ台に両肘をついて、抱え込むように両掌でカップを持つ。
そうしてちびりちびりと飲む珈琲は、なぜだろう特別な香りがする。
大勢もいいが、一人居もまた似合う。
静かな時間のなせる技。
# by uneme_tayuu | 2006-05-13 23:21 | 竈の家紹介 | Comments(2)

かまど通信 vol.2

第五回かまどの会を、来る5月21日(日)に開催します。
詳細は以下のとおりです。
参加ご希望の方は、このブログのComments欄に書き込んでいただくか、ここまでお便りください。電話番号をご存知の方は、電話での申し込みも可能です。
今回は、私も参加している職人がつくる木の家ネットという、国産材を使った木組みの家、職人が伝えてきた技を活かした家づくりを提唱している、国産材産地・職人・工務店・設計士たちのWebネットワークの総会準備委員会を兼ねています。
委員会の打合せは午前中。引き続いて「竈の会」となります。

日 時  平成18年 5月 21日(日) 午前12時 ~ 午後17時頃
場 所  竈の家
会 費  2,000円程度(その日のメニュー、参加人数により多少異なります)
定 員  20名程度

お申し込みは、5月18日までにお願いします。

委員会の方で10数名の参加が見込まれます。参加ご希望の方は、早めにお申し込みいただくか、竈担当を申し出ていただくのが確実です。
また、駐車場は限られているため、当日は竈・料理担当者優先とさせていただきます。
その他の方は、近くの駐車スペースをご案内いたします。
# by uneme_tayuu | 2006-05-09 00:16 | かまど通信 | Comments(13)

贔屓役者

「お若いのに、お好きなんですの?」
わき目も振らず、かぶり付きで観ていたので気づかなかったが、お隣のご婦人だ。
「いえ、まだ最近なんです。」
若いといえる部類にはもうないと思っていたが、なるほど、私もまだ青いな、そう思わせる年代の方だ。

「若いうちから文楽がお好きだなんて感心ねぇ。」と会話を始めておきながら、私に興味があったわけではなく、相手が欲しかったようだ。
黙って頷いていると昔懐かし話をよく喋る。国立劇場がまだ日本橋に開場しておらず、四ツ橋の文楽座で興行していたころからの贔屓だというから年季の入りようも違う。なかなかに貴重なこともご存知の様子なので、しばらくは有難かった。
が、こと蓑助のこととなると、事情は一変だ。

「蓑助もねぇ、あの人病気したでしょ。今はもう手も震えてるし、観てられないけど。
昔はスッとした男前でねぇ、そりゃ格好よかったのよ!」
「あら、私、蓑助見に来ているんですの!今でもメチャ格好いいと思うんですのよ!!」

「あなたもね、はやく男前の若い人見つけると、楽しくていいわよ!」
「あら、私、もういるんですの!蓑助ですの!!」

・・・・・・・・・・・・
残念ながら、心で叫んだだけだ。
だって、それが実にだってなのだから・・。

【吉田蓑助】 
昭和8年8月大阪生まれ 昭和15年6月 三代吉田文五郎門 呼名小辰
平成6年人間国宝。
7年前の平成11年11月、『一力』のおかるを遣った直後、脳内出血で意識を失う。
猛リハビリの成果で舞台復帰は果たしたものの、言語障害が残る。
復帰から5年。

動かす手がどことなくおぼつかなく見えるときもある。
そんな国宝級の年寄り病人を、私が??
もちろん、若い太夫などで贔屓にしてよいと思える人が探せないわけではない。
けれど、私は蓑助に惚れたのだ。
初めて舞台を観たとき、蓑助に遅れなくてよかったと心底思ったのだ。

だからせっせと通う。
蓑助の一挙手一投足、あと何回観ることが叶おうか。忘れないように。
目に焼き付けるために。
人形と同時に蓑助の顔を追う。動きを追う。掛け声に反応する。舞台と客席が交錯して自分が判らなくなる。
そんな気持ちにさせてくれたのは今のところ蓑助だけだ。
歌舞伎や新劇では得られないような一体感を私は文楽で初めて感じることができた。
これもまた蓑助のおかげだ。
だからまた通う。
7月も11月も来春も。せっせと通う。通う。通う。通う。
蓑助が舞台を降りるその日まで。

贔屓役者(蓑助の場合は人形遣いだが)に、歳も病気も関係ないと思う。
探さずとも出逢う。それが出逢いの本質といえる部分だ。
いまは本当に、『蓑助』が面白い。
# by uneme_tayuu | 2006-04-29 18:10 | | Comments(5)