花をのみ 待つらむ人に 山里の
雪間の草の 春をみせばや 藤原 家隆 暦の上ではもはや春、とはいえ思いもかけぬ大雪もあり、まだまだ寒 さも続くこの頃でございます。 人は何とはなく日々を過ごしますにつけても、大気や大地は暖かな陽 気をせせと準備しているようでありまして人の世のことなどおかまいま しに、季節は巡るのであります。 このほのかな暖かさの、雪解けのころを二十四節気では雨水(うす い)といいます。 冒頭の歌の藤原家隆は百人一首の「みそぎぞ夏のしるしなりける」の 歌で知られた人ですが、ここでは春のしるしについて詠んでおります。 梅は咲いたか桜はまだかと、顕わな春の兆候を追い求めずとも、耳と 目を澄ませばひそやかな春の訪れを感じることができようというわけで 雪間の草に秘めたる花、といった風情であります。そこに古人は侘びを、 また幽玄の発露をみたそうでありますが、明治三十九年に出版された 「茶の本」で岡倉天心(覚三)はこの歌のこころをかように説いており ます。 「われらに認めたい心さえあれば完全はいたるところにある」 今回は 大工夫 が書きました。 --------------------------- ■おしらせ 「かまど新年会!」 現代暦3月2日(旧暦1月25日)は、かまど新年会です! 残念ながら、前回搗いたお餅はもう残ってないのですが、ちょいと遅め のお正月を楽しみましょう! なお、1日夜からの泊まり組みもOKですので、盛り上がりましょう!! #
by uneme_tayuu
| 2008-02-19 10:35
| 暮らし暦
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~立春大吉~
みなさま、今日は立春です。 立春は、冬と春が分かれる節目の日である「節分」の翌日で、寒が明けて 春に入る日、いわば春の初日です。 実際にはまだ寒い日もありますが、少しずつ春の兆しが見えてくるように なってくる頃です。 この季節に使われる言葉に「春隣(はるとなり)」というのがあるのを ご存知ですか? 春を待つ気持ちが現れた、なんとも良い響きの言葉だと思います。 雪に閉ざされた地域に暮らす人たちも、受験を控えた学生たちも、最近 落ち込んでいる人も、こんな気持ちで空を見上げたら、気分がほんわかと あかるくなってくることでしょう。 春はもうすぐそこまできています。 さぁ、扉を開けて春の息吹を取り込みましょう! 今日はきっといいことがあるはずです。 ~節分会~ かつては立春が年の初めとされ、この日を起点に暦が作られていました。 となると、「節分」は1年でいちばん大きな節目の日。 というわけで、節分の日の昨日は、竈の家にて盛大に「お餅つき」が 開催されました。 蒸籠で蒸し上げた餅米を石臼でぺったんぺったん。 参加者がひとりずつ杵を振り、つるつるやわやわのおいしいお餅を つきあげました。 出来たてのお餅のおいしさは格別。 きなこ、大根おろし、菜もち、葱もち、お雑煮にぜんざい・・・どれも 美味しくたくさん頂きました。 加えて今回印象的だったのは、挽きたてのお茶でたてる抹茶の味。 抹茶があれほどまろやかでスッキリして風味豊かなものであるとは! 新しい発見でした。 そして、夕刻からはジプシー風ライブがスタート。 その激しく情熱的な演奏・・・! 竈の家には春を通り越して一気に夏の風が吹き込んできたかのようで、 何とも楽しいひとときとなりました。 今回の暦メールは yokoが担当しました。 #
by uneme_tayuu
| 2008-02-04 08:01
| 暮らし暦
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この間、立冬号のメールを書きました。あれからおよそ75日、冬らしい
寒い日が続くようになりました。正月明けに風邪をひいて10日間ほど ぐずぐずとした日を過ごしてしまいました。皆様いかがおすごしでしょう か。 昨年11月末に薪ストーブの工事をしました。3ヶ月弱使ってきましたが 薪の火で取る暖は、とても心地よく、思い切って工事してよかったと思っ ています。以下、工事の内容を記しておきます。ご参考まで。 設置場所は、家の北側にある寒い台所の北西のかどです。2方の壁に 縦にタルキを入れてケイカル板で壁の保護をしました。床には15cmの ブロックを80cm四方敷きました。ストーブの直近の壁には10cm厚の ブロックで60cm四方の壁を2方に立てました。 煙突は、ステンレスの単筒を使って、室内立ち上がり2m、室外へ水平 に持ち出し80cm、室外の立ち上がり5mです。消防法をほぼ遵守して 安全第一に施工しました。 工事は、息子と2人でこつこつやりましたが、手直しを入れ4日間ほど費 やしました。工事をやりつつ資材を買いに行くという素人まるだしのどた ばた工事でした。 費用はざっと3万円ほどかかりました。山国の金物屋の店先で衝動的に 買ったストーブ4,500円、煙突15,000円、保護材5,000円、他5,000円位 です。ホンマ製作所で検索すると商品を見ることができます。 薪は、プレカット工場に営業に出かけたついでに、顔見知りの担当への みかんのワイロと引き換えに、桧の4寸角の尺くらいの切れ端をもらって きて、2つわりにしてくべています。あと結構よいのがならのフローリン グの 端材です。薪は、月に最低300kgくらいは必要です。もし堅木の薪を買う と1m3あたり3万円が相場とのことなので月に2-3万円ほどは必要でしょう。 針葉樹は、油気が多く、ススが多く出て煙突掃除をまめにやらないとい けないそうです。12月末に一度やりました。月に1度くらいは必要な感じ です。 焚き付けは、すごく簡単です。新聞紙、細割、薪を順に積んで新聞紙に 火を付けて、空気口を調整するだけです。燃えた熱気が煙突を上昇し 空気を吸い込むので、団扇とか火吹き竹とかはいりません。3分もすれ ば、薪全体に火が回り、かなり温まります。 あと、ブリキ製のストーブは、気密があまりよくないので無駄に薪が燃え てしまいます。来年は、鋳物製の熱効率のよいものに変えたいです。今の ストーブは、羽釜が使えるところが捨てがたいですが。近所からの苦情 とかはなさそうなので、本格的に投資しても大丈夫そうです。 大きなお鍋にお湯を沸かして、お風呂に入れたり、家族みんなの湯たんぽ にしたりしています。前年の12月は70m3のガスを使いましたが、今年は 30m3でした。ガス代は節約になりましたが、燃やした薪からは大量の炭 酸ガスが出ました。私が燃やさなければきっと他の人が燃やしたはずです が。 さて、大寒です。おおいにさぶい日です。一年で一番寒い日です。でも これを過ぎればもう暖かくなるばかりです。足元とか暖かくして寒い日を 楽しんでみたいと思います。 kuma28が書きました。 --------------------------- ■おしらせ かまどの会、2月3日にあります。お題は、忘年会です。 旧暦でやる忘年会、世間をバカにしているようですが、本人たちは真面目 です。 お餅つきとか豆まきとかも一度に楽しめそうです。 2日の夜から集まる人もいるようです。 #
by uneme_tayuu
| 2008-01-21 08:34
| 暮らし暦
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寒さがもっとも厳しくなる少し前を、二十四節気では「小寒」と呼びます。
寒の入りとも言われるちょうどこの頃、新暦ではすでに、新しい年が始まっています。 せわしなく季節をやり過ごしている人も、一年の初めの月である正月を忘れることはない でしょう。心あらたまる月として、諸事を祝い、個々が身を引き締める気持ちは、昔も今も 変わりありません。 にもかかわらず、お正月の風景は随分と様変わりしていまいました。 注連縄飾り、門松飾りのないお家が増えました。車は注連縄を張らない人の方が多いで す。 年始参りも、私が小学校高学年位までは、親戚だけでなく近所の方も晴着を着て年始の ご挨拶にみえましたが、今はもう誰もおみえになりません。 獅子舞も来なくなって随分経ちますし、羽根突きや凧揚げをしている子供は、見かけたら きっと、その方が驚いてしまうことでしょう。 かく懐かしむ私でさえご他聞に漏れず・・で、何か特別なことをするでもなく、たまの長期 休暇を家族旅行にあててしまっているわけで・・・。 でも今年は、いつもより少しだけ厳かな気持ちで、新年を迎えられたような気がします。 若水を神棚や先祖に供え新年の挨拶をする。地元の八幡様へお参りをする。 そういうことに形だけでなく、感謝の気持ちをこめられるようになったのは、こうしてみなさ んと一年の節目を意識しながら、季節の移り変わりを愛でるようになったからに他なりま せん。 “二十四節気を知ることは、農耕民族として発達した我々の祖先を想うこと” 新暦にあてはめると実際の季節感と異なる印象を与える場合もありますが、日本古来の 風習を知り、知恵を知る。自然を畏怖する気持ちを持つ。日本のしきたりを見直し、もう一 度現代の生活に取り入れてみる。 僅かの心がけの違いで、生活はぐっと豊かに潤うということを知ることのできる一年でも ありました。 今年もかまどの会は続きます。 新春は新春らしく、夏には夏らしく、楽しい企画を考えながら、昨年にもまして楽しい時を を共有できますよう、実りある豊かな暮らしが私達のもとに訪れますよう、願っています。 本年もよろしくお願いいたします。 by かまど管理人 #
by uneme_tayuu
| 2008-01-06 20:23
| 暮らし暦
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実は地球の公転軌道が楕円であることなどから、もう、日の暮れは、少し
ずつ遅くなってきています。 ただ、日の出がもうしばらく、さらにどんどん遅くなっていくので、今日 「冬至」が一番昼間の時間が短いということなんですね。 木々たちは、いつしか葉を落としたかと思ったら、もう来年の新芽の準備 が整っているようです。 人間が都合よく決めた暦…。 草木の中では、もう新しい年が始まっているというわけでしょうか。 来たる旧暦でのお正月は、現代暦2月7日。 その少し前(1月下旬)に、「忘年会」としてお餅つきなど出来たらいい な…、なあんて話しています。 こちらはそのうちお知らせすることとなりそう…。 というわけで、旧暦ではまだまだ「今年」は続きますが、現代暦で生活し ている私たちにとっては、慌しい年末なのであります。 とるもとりあえず、つきなみですが(笑)、よい年をお迎えください。 (記/メール番人=大工風) #
by uneme_tayuu
| 2007-12-22 08:51
| 暮らし暦
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