~小暑~
急に暑くなってきました。
ここ数日は熱中症警戒アラートが発令中です。皆さんどうぞお気をつけて。
少し前になりますが、まだ雨が降り続いていた6月下旬頃、雨の合間を縫って果樹園を周遊していて、ふとレモンの木が今年はどれくらい実をつけたか? 気になって見に行くと、葉っぱの裏側に豆粒ほどの小さな小さなアマガエルがいました。
もう10年は前のことですが、市主催の自然観察会で、動植物の先生から「蛙は越冬しながら7年くらい生きる」と教わって以来、果樹園でカエルを見かけると『お前、何年生や?』と尋ねるのが私の常となったのですが、これはもう尋ねるまでもありません。まさに成りたての1年生蛙です。
よく見ると、幹の方にも同じ小さなアマガエルがいました。
よくよく見ると、地面にもぞろぞろと、今隣の田んぼから上がってきましたと言わんばかりの、親指の爪にも満たない小さなアマガエルが列をなして歩いていました。
その愛おしさと言ったら、、。
何でしょう、、。 日々、時間を工面しやりたいことをやりきって、充実した毎日を生きているつもりでも、実はそんなことは全くたいしたことではなく、生き物がただ生きていることが貴いのだと、小さな蛙は気づかせてくれます。
生きがいややりがい、生きる意味などを求めて毎日あくせくしている私たち。
行きたいところに出かけ、観たいものを観て、充足感いっぱいで自宅に戻っても、それは自らの生を全うすることからは程遠く、生の喜びとはかけ離れたところに在り、本当の喜びとは遠いところに探しに行かずともすぐ目の前にあるんだよ、それは今を精一杯生きることなんだよと、教えてくれるのが、この時はこの小さな存在であったようです。
人よりも他の生命体を好みがちな私、次は一体何に心を奪われるでしょうか(笑)
By かまど管理人