「立春」
新暦の2月5日の日曜日に書いています。
今日は少しおだやかな晴れの日でした。
日差しの感じは春めいてきていると感じます。
まだ草の芽は出てきていませんが、まもなく少しずつ緑の葉が伸びてきます。
今まで薄茶のような色で囲まれていた風景がこれから緑を帯びてきます。
薄茶と緑の色の交換が始まります。
そして緑に覆われる訳です。
春が近づいて来るわけです。
緩やかな光に包まれて少し植物になったつもりで光合成をしてみました。
こんな時間久しぶりやなあと感じながら少しの時間植物になってみました。
さて、現在私が住んで居る津市美里町で個人的に運営しているgallery0369という写真の展示を行う場所で東博章さんの「随に(まにまに)」という写真展を開催しています。
東さんは津市美里町から伊賀街道の長野峠を越えた伊賀市に在住する写真家さん。
日常の仕事は木工関係の仕事をしています。
今回展示している写真は大型カメラと呼ばれる8インチ×10インチサイズ(A4サイズよりもう少し小さい感じ)の白黒フィルムを使用して撮影した
自分の住んでいる近くの風景を撮影した写真25点。
いわゆるフィルムと印画紙でつくられた作品。
ここまでの情報だと「なんや、近所の風景を撮影して額装して展示してるだけかいな。」という感じかもしれませんが、この展示されている写真から風景の密度が届くのです。
非常に美しいのです。
写真を見ている人から「なんだか違うわねえ」という声が聞こえてきます。
来場者は遠方からは鳥取県や和歌山県、大阪、名古屋から足を運んでいただいています。
来場者の方の声に耳を傾けていると特に写真撮影が趣味出ない人からも「密度を感じるよね」という声が聞こえてきます。?写真誕生から続けられてきた暗室という場所でつくられてきた白黒写真。
使用者数減少、フィルムや印画紙の値段高騰などにより、あとどれだけの年数制作を続けられるかわからない状況ですが、この写真プリント美しさを伝えていけるように場所を守っていこう、と改め決意をした立春でした。
昔から続く写真プリントに是非会いに来ていただきたいと思います。gallery0369、東博章で検索をしてみてください。
なんだか広報ばかりになった気がしないわけではないですが、印画紙の写真プリントの魅力を感じてもらうために足を運んでもらいたいので、「立春」のお知らせとしました。
三重県津市美里町在住 写真師松原