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立夏号 -今日は旧暦 4月 5日です-

~立夏~ 新茶の季節がやってきました!今年も八十八夜を待って、山の茶園で茶摘みをしてきました。高地の太陽を浴びた「太陽の恵み茶」、新茶の手摘み体験は何度してもワクワクする至福の時間です。ところで、皆さん「かぶせ茶」はご存知ですよね!? 「かぶせ茶」とは、刈り取る二週間ほど前から寒冷紗(かんれいしゃ)という黒いネットをかぶせて、直接日の光が当たらないよう新芽を育てる栽培方法で、葉を覆うことで渋みの元となるカテキンより甘味の元となるテアニンが多くなり、甘くおいしい茶に仕上がるのだそうです。県内のお茶農家さんは手間暇を惜しまずこの美味しいお茶作りにいそしんでいます。ところがです。今年初めて気が付いたのですが、山の茶園では、上の方の枝が下の方の枝に覆いかぶさり、自然と「かぶせ茶」が出来上がっているのです。なんと私たちは、知らず知らずのうちにこの「かぶせ茶」を摘んでいたのです。なぜってその葉はひょろひょろっと細長くてとても柔らかく、直接日光を浴びた元気のいい葉よりも、簡単に手折ることができるからです。枝をかき分けかき分け進んでいくと、その柔らかい新芽が『ここよ、ここよ! 早く摘んでお茶にして!』と訴えているような気がして、私も『待って!すぐ行くから(笑)』と笑顔で応えて摘んでいく。 出来上がったお茶が美味しくなるのは、高地の無農薬栽培というだけの理由ではなく、科学的にも証明されたものだったのですね。なんでしょう。。。自然と多く触れ合っていると、カテキンやテアニンなど茶葉に含まれる成分など何一つ知らなくても、無意識のうちに大事な知恵を授かることができるのかも知れません。
昔の人の知恵袋というものが、こうしたことの積み重ねで出来あがっていると思うと、感慨深いものがあります。 By かまど管理人

by uneme_tayuu | 2022-05-05 17:57 | 暮らし暦 | Comments(0)
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