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寒露号 -今日は旧暦 8月22日です-

 ~寒露~

朝晩めっきり涼しくなりました。数日前のお天気の良い日に布団の入替えをしました。先週くらいまで、薄っぺらな掛け布団でさえ、かぶせられるたび抜け出していた愛猫が、ふかふかの温かい布団の中を嫌がらなくなりました。季節の移り変わりは思いのほか急ピッチで進んでいますね。

この一年、正確にはまだ八ヶ月程ですが、家で過ごす時間のなんと多かったことでしょう。『元来出不精な性格だから、あえて予定を入れて外に出るようにしているの。』ずっと言い続けても誰も信じてくれないほど、暇を見つけてはあちこち飛び回っていたのが嘘のような日々。元来出不精なので(?)、出ないとなったら徹底的に出ないのですよね。というか出るのが億劫になってしまう性質。

その間、いいことがたくさんありました。

やりたいこと、行きたいところ、観たいもの。増えすぎた趣味を減らし、流行りものや情報に左右されず、本当にやりたいことを厳選。家の中を整理し、庭を手入れし、住む環境を整えることに力を注いでみました。そうして見えてきたたくさんの事。普段の生活の中にもきらりと光る美しいものは溢れていること、大切にしたいのは竈の家だけではなかったこと、など。

例えば、以前だったら、果樹園の野良仕事は半ば追い立てられるように、行ったら行ったで脇目もふらずに作業に没頭し、そのこと自体を楽しむ余裕がありませんでした。今年は少々違って、野良仕事の手を時々休めては周囲の田んぼを見渡したり、果樹園を棲家にしているカエルと戯れたり、落ち葉の色や虫食いの形を楽しんだり。『スローライフは忙しい!』が口癖の私も、ようやく“ゆっくり楽しむ時間を作ること”ができるようになりました。

時間ができたことで、同じように在宅介護をしている友人を訪ねたり、急な病で親を亡くした友人を弔問したり、長く往来のなかった友人と再び会う機会を設けたり、友人という形のない財産の存在を強く意識するようにもなりました。

世の中が経済を回す方向にかじを切り始め、県内の観光地にも商業施設にも少しずつ人が戻ってきた今、私もgoto を利用してどこかへ行きたいと計画を練り始めています。ただ、以前のように興味の赴くままやみくもに動き回るのではなく、家で過ごす時間やひと呼吸置く時間も大切にしつつ、バランスよく外出を楽しみたいと思うようにもなりました。

今回のコロナ禍は、今までの生活や消費行動を見直すという点で私にとっては良い変化もあり、決して悪いことばかりではなかったと感じています(収束したわけではないので少し気が早いですが・・)。

皆さんは、どう感じていられるでしょうか。

 By かまど管理人


by uneme_tayuu | 2020-10-08 20:39 | 暮らし暦 | Comments(0)
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