外壁 その1
竈の家の外壁は、四方ともにそれぞれ表情が異なる。
一番荒れている西面は写真のような悲惨な状態。 修繕作業の撮影のとき、ジャッキで土台を持ち上げた箇所の すぐ裏手に当たるのだが 杉皮がめくれて下地の土壁や小舞竹が丸見えだ。 ![]() ここを見たとき、ふとどこかで見たような・・・・?と思った。 そうだ、そうなのだ。 明治村にある重要文化財「東松家住宅」と似ているのだ。 片や当時でも珍しい三階建て商家の木造住宅と、片やツシ二階の農家の住宅。 似ていると言うにはちょっとおこがましいが、 外壁に杉皮が使われているところは同じ。 ![]() 実は、数年前明治村で東松家を見たとき ムム、どこかで見たことがあるような・・・?と思ったのだった。 そのときは、まさか自分が過去に生活したことのある家の外壁とは 思いもつかなかったが、 そのときの体験は既視感ではなく、まさしく実体験だったということだね。 東松家の方は、建築当初から裕福な商家の住まいとして建てられ、三階建てながら 侘び寂びも感じられる繊細な造り。 移築時には修繕も施されているので見た目にもすっきりと美しい。 竈の家はといえば、当時よくある普通の民家。 家の裏側に当たるので、恐らく修繕など一度もされていないだろう? 建築当初から、さすが材木屋とでもいうのか、 杉皮の押さえに丸太の木皮を利用したりと上手に工夫してはいるが 侘び寂びというにはほど遠い。 今では建築基準法、消防法の規制が絡み、こんな外壁は使えないだろう。 できることならここも美しく直してみたいものだ。
by uneme_tayuu
| 2006-08-05 23:58
| 竈の家紹介
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Comments(2)
![]()
侘び寂びが感じられる「繊細な造り」、と、人々が気軽に集える「ホッとできる造り」・・私は後者が好きだけどなぁ。
また、行きたくなったなぁ。
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そうか~「ホッとできる造り」ねぇ。
そういえばみなさん、「落ち着く」だの「なごむ」だの「ほっとする」だの 異口同音に言ってくれてますよね。 繊細さとは違う田舎造りの家のよさをまた改めて知ったような・・・ lionさん、ありがとう! また遊びに来てくださいね。いつでも大歓迎です♪
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