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大暑号 -今日は旧暦 6月11日です-

二十四節気で最も暑い時期とされる「大暑」がやってきました。今年は大暑を通り越して命の危険が言われるほどの厳しい暑さとなっています。まずは皆様、何卒お身体ご自愛ください。

また、先の西日本豪雨でお亡くなりになられた方々、被害に遭われた方々と地域に対して、心よりお見舞い申し上げます。

私は現在、岐阜県が本業のフィールドですが、この西日本豪雨は関市や下呂市などに大きな被害を与え、農業や観光面でも大打撃となっています。JR高山線は土砂崩れなどで一部が不通となっており、高山方面への観光客の足でもある特急「ワイドビューひだ」は8月半ばまで運休が続くそうです。

そのような中で先日、岐阜県郡上市の八幡地区へ行く機会がありました。ちょうど今月14日から有名な「郡上おどり」が始まったところです。

郡上八幡は、地区の真ん中を吉田川が流れ、江戸時代の大火をきっかけに用水・水路が張り巡らされて現在も独特の水利用がなされている城下町で知られます。西日本豪雨の際は吉田川の護岸の一部が崩れるなどしたものの、地区じゅうが水浸しになることはありませんでした。

地元の詳しい方にお聞きすると、用水溝の一部が吉田川につながる川の上を横切っていて、そこで用水の水位を調節できる仕組みになっているのです。豪雨の際には地区内に大量の水が流れ込まないよう、ここで余分な水は吉田川へ排出されました。先人の知恵と、現代の人に受け継がれる水管理が、大きな災害になるのを食い止めたのでした。

日本は気候変動の新しい段階に入りつつあるとも言われ、先人たちが災害に強いとしてきた地域が安全とは限らない事態も出てきています。

しかしながら、郡上八幡は私たちが大切にすべき多くのことを示唆してくれていると感じます。

(紘)


by uneme_tayuu | 2018-07-23 11:21 | 暮らし暦 | Comments(0)
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