立夏号 -今日は旧暦 4月10日です-
暦の上では「立夏」を迎えました。天気の良い日は午後6時を過ぎても戸外が明るく、日が長くなってきたなあと感じています。
去る4月29日、岐阜県高山市で行われた「高山祭屋台の総曳き揃え」を見てきました。高山祭の屋台行事を含む全国の「山・鉾・屋台行事」33件がユネスコの無形文化遺産に登録されたのを記念して、春の高山祭(山王祭)の屋台12台と、秋の高山祭(八幡祭)の屋台11台の計23台が一斉に繰り出されるという趣向で、23台が同じ場所に曳き揃えられるのは55年ぶりだったそうです。 特に素晴らしかったのは夜の屋台曳き廻し。春と秋の祭屋台が交互に列をなして(いつもの春・秋の祭だったら絶対に実現しない順番!)、町なかを巡りました。それぞれの屋台を飾る提灯のあかりが、ある屋台では龍や獅子の彫刻、ある屋台では精巧なからくり人形、ある屋台ではきらびやかな刺繍幕を浮き上がらせて、昔の人々の美意識の高さに感動しました。 行事には、地元の方々が総出で参加していました。小さな子どもたちは獅子舞を踊り、屋台の上から観衆に笑顔で手を振る。屋台を曳く大人の男たちは、昼間から祝い酒を呑みつつ、観光客に自分のまちの屋台の特徴を語り、自慢してくれる。地域に生きる人がいるからこそ、現代の私たちはこうした伝統を目の当たりにすることができるのだと、感謝の念がわいてきました。 日本では多くの地方が人口減少に直面し、高山市も例外ではありません。大幅な人口増加へと歯車を逆回転させることはおそらくできないのでしょうが、親から子、子から孫へという世代のバトンタッチが続き、豊かな地方の文化が守られていくよう、私もできることを頑張っていきたいと思います。 (紘)
by uneme_tayuu
| 2017-05-05 18:37
| 暮らし暦
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