小満号 -今日は旧暦 4月14日です-
小満 ~陽気盛ん、万物ほぼ満足す~
早くも梅雨入り宣言した地方がある一方で、ここ東海地方は今が一番さわ やかな季節です。先日のブランチでも、竈の前より縁台で、風に吹かれて いる方がはるかに気分が高まり、会話も弾みました。 さて、このブランチの味噌汁に使うお味噌。ご存知“かまど味噌”ですが、手 前みそな話で誠に恐縮ながら、今回も絶賛して頂きました(笑)。 「みそ汁美味しい~!!」の大連発。好評過ぎてお味噌汁は二度作りまし たし、また、「分けてもらえるなら欲しい!」との声もあちこちから。 こんな反響が聞けると、仕込むときの苦労も忘れて、こちらも満面の笑顔に なってしまいます。 さすが混じりけのない本物だけを使った「手作りの力」です。 でも、よく考えると、最初からそうだったわけでもありません。 確かに国産大豆、天然塩、作り手のわかる麹、大寒の頃の清らかな水、す べてに拘った材料で仕込んでいますから、手探りで作った1年目からそこそ この味には仕上がっていました。 ですが、今樽にある三年分のかまど味噌は、最初に教わった作り方と分量 をそのままではなく、少しずつ材料の配合を変えてみたり、仕込み方を工 夫したり、保存容器を変えたり、と微妙に手を加えて練り上げたもの。そし て、長年住みついてくれているたくさんの菌の力で出来たもの。 熟練工が美しい工芸品を生み出すのと同じように、味噌も、素材とじっくりと 向き合い、あれこれと考えを練り、手を加える。手は加えながらも基本は同 じことを淡々と繰り返す。そうすることで味に深みと個性が生まれ、唯一無 二の“かまど味噌”ができたと言えるのではないでしょうか。 手作りだから一様に「良い」のではなく、そこに創意と工夫があるから優れ たものが生まれる。細部に拘り工夫を凝らす、それが工業品では出ない手 作りの味わいであり、また、単純に「手作り=おいしい・素敵」とはいかない 理由もそういったところにあるのだと思います。 By かまど管理人
by uneme_tayuu
| 2016-05-20 15:39
| かまど通信
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