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寒露号 -今日は旧暦 9月15日です-

  寒露

みなさま、こんにちは。台風が過ぎて一安心と思っていたら、涼しすぎ
る朝に慌てて冬の上着を引っ張りだしてきて原稿を書いています。

先日の広島の豪雨の被害を見ながら考えたことを書きます。なぜあんな
に危険なところに家を建てて住んでしまったのか、どうしてそうなって
しまったのか。私は行き過ぎた商業主義と住宅融資制度の欠陥が一因と
睨んでいます。

危険な土地は安く売らます。それを建築業者が仕入れて、住宅を建てて、
融資を付けて販売します。業者間でいわくつきの土地を安く仕入れて住
宅を建て、ほかの安全な場所の住宅と同じ価格で売ればたくさん儲かり
ます。

通常は融資する側(銀行など金融機関)が回収不能の危険度を判定し、
融資額や金利に反映させるのですが、住宅金融支援機構の融資は、借り
手の前年の年収により融資額が決まります。また回収不能の危険性は、
団体信用保証という制度により回避しています。個々の金融機関のリス
クはほとんどゼロです。

これが意味するところは、危険なところに立っている住宅にも普通の融
資がついてしまうということです。金融機関はリスクゼロ、住宅屋さん
は濡れ手に粟のボロい商売。大きな災害はめったに起きないので、買っ
たお客さんのほとんどは幸せに暮らしています。赤信号みんなで渡れば
怖くない。

ではどうしたらよいか。金融機関にリスクを負わせることです。融資し
た案件に回収不能があったら金融機関が損をするようにする。こうすれ
ば危険な土地には誰も住宅を建てません。融資がおりないから。東海大
豪雨のあとに某金融機の結構な地位いる人にこういった融資制度に切り
替えるべきではないですかとお話ししたことがあります。帰って来た言
葉は、「そんなことしたら銀行が損しちゃうから無理」。


あとがき

書くべき言葉がありません。二度と不幸な人災がおこりませんように。


by なかや
by uneme_tayuu | 2014-10-10 06:37 | 暮らし暦 | Comments(0)
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