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白露号 -今日は旧暦8月3日です-

白露

いつまで続くかと思った今年の暑い夏も、
熱帯夜続きの夜はいつしかぐっと冷え込むようになり、
深夜早朝に草むらを歩けば、露に濡れる日々になりました。

日中は相変わらず暑い日が続きますが、
そんな少しずつの小さな変化に、
明けない夜がないように
終わらない夏もないのだと感じます。

時々、考えます。
冷えるから露がつくのか、
露がつくから冷えるのか。

いわゆる「ニワトリと卵」談義というやつですが、これは、
「両方の働きかけで生まれる協調結果」だと思いました。

冷えるから露がつくし、
露がつくから、冷える。

夏が終わることも、秋が始まることも
「自動的に来ること」ではなく、
自然を構成する万物がその現象の一部となっていることで
「ともにおこすこと」なのだと思います。
だから、バランスが崩れたときに、異常気象になる。


そして、それは人間の行いも同じで、
私たちは、大きな流れに翻弄されているのではなく、
その流れを構成する一部であるはずです。

うろおぼえですが、とあるミュージシャンの歌に、
こんな感じの歌詞がありました。

「人をだましたりするのはよくないこと、
 物を盗んだりするのもよくないこと、
 だけど僕はそれをやってきてしまった
 この世界が歪んでいるのは、僕のしわざかもしれない」

・・・

草につく露のひとつひとつは
小さくか弱いものですが、
そのひとつひとつがあってこそ、
秋を呼ぶのだと思って、

歪んでいると思う世界、間違っていると感じる流れが
いかに大きく抗いようのない壁に見えようとも、
ひとつぶひとつぶの白露として、
「こうありたい」という主張を持って存在することが、
「歪んだ世界をただす力」なのだと思います。

東北の被災地が舞台の「朝の連続テレビ小説」に
大事なことを思い出させてもらいながら。

emix
by uneme_tayuu | 2013-09-07 21:52 | 暮らし暦 | Comments(0)
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