夏至号 -今日は旧暦5月13日です-
夏至
なんだか今年は曖昧な梅雨になりましたが、 ようやく恵みの雨が降り出して、夏至の日を迎えました。 一年の中で一番日照時間が長い日…… でも、雨だからよくわからないなあ、と 空を見上げながら、ふと思いました。 私たちの多くは今、カレンダーで二十四節気を知りますが、 昔の人や、自然に沿った暮らしをしている方々は 自然の中からさまざまなサインを見つけ出し、 この節目の日を正確に読みとっていたのだな……と。 そのことは、「すごいこと」ではなく、 ふつうの人間である私たちのご先祖の誰もが その身につけていた「知恵」だったはずです。 もうひとつ、私自身のことでいえば、 今でこそ畑に出かけ、「農」にふれているので どの野菜の旬がいつなのかを把握していますが、 そうでなかった学生時代は、 恥ずかしながらキュウリやトマトが夏野菜だと知らないまま、 「スーパーでいつでも手に入る」と 漠然と手に入れていました。ああ、そんな時代もありました。 今の日本の経済社会の中で(特に、都会では)、 野菜の旬を知らなくても、暮らしには困りません。 自然の移り変わりから夏至などの節目を知る術を知らなくても、 暮らしには困りません。 そうして、 「知らなくても今、困ることはない」 「便利なものを利用しない手はない」 そういう「合理的」な判断の積み重ねが、 先祖からの「知の遺産」を失うことを、 今の私たちに「自ら受け入れさせた」のだと感じます。 分業や効率化そのものを否定する訳ではありません。が、 昔の人が暮らしのなかで普通にできていて、 今の私たちが、とっかかりさえも見失っていること。 そういうものを知ることで、 気づけることがあるように思います。 アベノミクス、TPP、原発再稼働、 そんなニュースを眺めながら。 (emix)
by uneme_tayuu
| 2013-06-21 08:12
| 暮らし暦
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