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処暑号 -今日は旧暦7月 6日です-

  処暑

処暑です。
早いもので、もう暑さが収束しはじめる時節になりました。
二度目の節電の夏、どう過ごされましたでしょうか。

一年目は準備もなく、また危機感から、極端な方に振れるもの。
去年より今年、縮小されることは、自然な流れだと思います。
ただ、結局大きな問題はなかったね、と
まったく元に戻ってしまうのは、ただの先延ばし。
二年目以降は「長い目で見て、継続できる方法の模索」を
せねばと感じています。

「継続できること……」その方法を探すなかで、
最近まとまった考えがあります。

ネイティブアメリカン、ホピ族に伝わる
「7世代先の子孫のことを考えて物事を決める」という考え方があります。
たとえば、いま森を切り開いたら、新しい道具を取り入れたら、
7世代先はどうなっているか。
そうやって、はるか未来の子孫たちのことを想像し、
今、ものごとを判断する基準とするというものです。
とても理に適った、考え方だと思いました。
とはいえ、世代交代の年齢が20歳としても、140年。
自分から7世代先は、もはや接点の持ちようのない子孫。
「7世代」という長い時間の流れは、想像しにくく、正直なところ
「今の日本で、多数の人に受け入れられるのは難しいだろう」と感じていました。

そこで、この「7世代」の見方を少し変えてみました。
7世代の端ではなく、中心に自分を置きます。
自分の3世代前は、親の親の親(曾祖父母)。
自分の3世代後は、子の子の子(曾孫)。

「自分を中心とした、前後3世代のつながり」。
そう考えると、「7世代」を具体的にイメージするのは、
そんなに難しいことではなさそうです。
おそらく、出産年齢の早かったであろうホピ族のかたにとって、
「前後3世代」は実際に共同体の中に存在する関係で、
それゆえに生まれた「7」というものさしだったのではないかと想像します。

現代日本に生きるわたしたちは、
まずは無理することなく、いまの環境に合わせて、
前後2世代……祖父母から自分を通して孫へ、という
「5世代」のつながりに置き換えてみてはどうでしょうか。
そこから自分の5世代先の子孫の暮らしを想像して、
今、ものごとを判断する基準にしてゆく。

祖父母の気持ちを想像しながら、孫を思う。
その、ひとりひとりの小さなリレーを
それぞれに自分の家庭やコミュニティで行うことで、
エネルギー問題も解決できるし、
今後は手に負えなくなるほど大きくは育たない。
そう思います。

ためこんだ夏休みの宿題も、
少しずつやればいつか終わるし、
結局、少しずつやる以外の手段はないのだと
学生時分に手痛く学んだ教訓を思い出しながら。

(emix)
by uneme_tayuu | 2012-08-23 17:24 | 暮らし暦 | Comments(0)
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