小雪号 -今日は旧暦10月 6日です-
11月22日は二十四節気の「小雪」。わずかながら雪が降り始める頃という
意味です。ちなみに読み方は「しょうせつ」。美しい響きですね。 名古屋も冬の気配が強まってきました。この原稿を書いた17日も、さすが に雪とはいかなかったものの、一日じゅう雨が降ったり止んだりで空気の冷 たさが際立ちました。 天地の間にほろと時雨かな 高浜虚子 「時雨(しぐれ)」は冬の季語。天地は「あめつち」、間は「あはひ」(あわい。 あいだの意)とかなをふります。 最近の名古屋の街は、11月に入るとクリスマスの演出で一気に華やぎま す。今年もいつの間にか街路樹がLED電飾で彩られ、デパ地下にはおい しそうなクリスマスケーキが勢ぞろい。先日は、東急ハンズで小さな子供連 れの3家族が同じクリスマスツリーを買い求めている姿に遭遇し、ほほ笑ま しい気持ちになりました。 とはいうものの昨今の景気低迷で、百貨店などは深刻な売り上げ減に悩ま されているとのこと。食品スーパーへ行った時に、お値打ちなPB(プライベ ートブランド)商品が増えたなあ、なんて感じていらっしゃる方も少なくないと 思います。それはお客さんの側がより低価格な商品を求めていることの裏 返し。社会や経済における価値観も、時代とともに変化していくのでしょう。 俳句において「時雨」はその定めなさ、はかなさが本意とされてきたのだそ うです。人間もまた、自然や社会の中では小さくはかない存在。目の前の 仕事に追われがちな日々ですが、時には立ち止まって、自分と自然、自分 と社会といったものに思いを馳せて過ごしたいものです。 (紘)
by uneme_tayuu
| 2009-11-22 13:52
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