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ものを大切にする心

竈の会と称し、大勢の人間が集まることが
いいことばかりのはずはない。

たとえばこんなことだって起こりうる。
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フードコーディネーターヨウコさんから預かった大切な羽釜に
ゆがんで開いた小さな穴。
誰かが、空焚きしてしまったのだ!
使い物にならなくなった羽釜は
私が気がついたときには既に竈の第一線から追いやられ
傷ついたからだで悲しそうに横たわっていた。

その姿をみて私が思い出したものは
「ふらいぱんじいさん」
どうかこのまま棄てられずに
この羽釜にも、また新たな活躍の場が見つかりますように。


そして、こちら勝手口の引き戸。
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誰かが、錠が引っかかったまま無理やり開けようとしたのだ。
引きずられ、大きく破れた障子紙。

障子紙だからまた張り替えればすむ。
引き戸は、羽釜のように第二の人生を考えなくて済むとはいうものの
傷ついた姿はやっぱり哀れ。

ものを大事にする心
もう一度考え直したい今日この頃。
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by uneme_tayuu | 2007-02-19 16:03 | かまど雑記 | Comments(16)

小さな贈り物

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1月の竈の会のときのこと。
いつも遊びに来てくれるハルヤが私にハイと手渡してくれたもの。
"数珠玉"
それは、実は、私が常々探そうと思っていたものだった。

去年のあるお稽古の日、お花の師範も兼ねているお茶の先生が
「花展に使いたいんだけど、この頃どこを歩いていてもみつからないのよね。」
そう嘆いていたのを聞いてから。
忘れていた数珠玉の姿かたちを思い出しながら、
「竈の家の辺りにならまだあるかも知れない。探してみよう!」
秘かにそう思ったのだった。

私の心を読んでいたかのように、小さな両手のひらに散らばったいくつかの数珠玉。
思わず叫び声を上げた私をみて、どこで見つけたかを得意げに話す幼い笑顔。
この子の家の近くにはまだ多くの自然が残されているので
それほど珍しいものでもないらしく、
あんな、あんな、ウチの周りにいっぱいあるんやで!
嬉しそうに続けるその口調は、そんなに早く喋ったら咳き込むのではないかと
心配してしまうほど。

小さな顔いっぱいに広がる
とっておきの笑顔に出逢えるのも、かまどの家が私にくれた贈り物。
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by uneme_tayuu | 2007-02-12 15:40 | かまど雑記 | Comments(0)

ふたたび巡り会うまで

新春2日目の朝、通いなれた道を私は一人、車を走らせていた。
愛猫を乗せずにこの道を行くのはこれが初めてで、最後。

病院に着いて、看護婦さんが猫の存在を訊ねたが、黙ってつっ立っているだけで、すぐに状況は理解された。

玄関先で最期の報告をする最後の病院は、私のケアだった。


チョコは31日のお昼になくなりました。
独りで静かに。
前日の夜遅くまで年賀状を書いていたために寝過ごしてしまったんです。
朝、目覚めたときはすでに苦しんでいました。苦しみながらおが粉に紛れていました。
夜中もしんどいのか眠れずにじっと土間に蹲ったままだったので、抱きかかえホットカーペットに寝かせ櫛で毛を梳いてやりました。
何度も何度も梳くうちに少しずつ横になりだしたので、少しは楽になったのかと思いました。それからもまた何度も梳いてやりました。
そうしてそのまま寝入ってくれるものと思い私もいつしか休みました。
いつから苦しみだしたのかはわかりません。
抱かかえるのがよいのか、そのままにしておくのがよいのか。
見守ってあげるのがよいのか、そっと一人にしておいてあげるのがよいのか。
そんなことすらも分かりませんでした。
結果的に延命治療になってしまったこの治療を含め、
私には、結局のところ、どうすることが一番よかったのかなにも分かりませんでした。
・・・・・・・
次々と息つく間もなく懺悔を続ける私に先生は黙って頷くだけだった。
やがて一息つくと、静かにこう訊ねた。
「それで。お葬式はしたんですか?」

はい。私は一晩一緒に居たかったんですが、翌日がお正月ということで
家族に無理やり説得され、その日のうちに済ませました。
「そうですか・・。それでよかったと思いますよ。」

でも!人間の都合に合わせるように大晦日の日に亡くなるなんてあまりに可哀想で。
旅行に行くことも知っていたんです。知っていたから・・
旅行だってもう何度も止めようと思ったんです!!
私は深くこうべを垂れた。
「いえ・・、いいんですよ。」

職業柄、動物の死は日常茶飯事であろうのに、先生は真摯な態度で私の話を聞いてくれ、決して否定することはなかった。

通い始めたころは、猫の生態のことも病気のことも、何も知らない私にただ驚き呆れていた。一昔前の常識や巷説ばかりを口にする私に時々は怒りさえあらわにした。
それでも猫を思いやる気持ちは皆同じと理解してくれたのか、次第に態度は軟化し、そして最後は愛猫を亡くした私の心傷にやさしかった。
「苦しんだのは可哀想ですが、苦しんだという最期の数時間は、恐らく意識はなかったと思いますよ。」

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本当に何もしてやれなかった。
逆に教えられることばかりだった。

でも、愛しているがゆえに盲目になることもあるのです。

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*****
今はただ冥福を祈ろう。

そしていつの日にか・・

また出ておいで。もしも私を許してくれるなら。
できれば、そう、
もうあくせく働くこともなく、日がな一日縁側で日向ぼっこができるようになった頃。
幼い子供の頃のようにお前と、長い長い時間をともに過ごそう。

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安らかにおやすみ・・・。
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by uneme_tayuu | 2007-02-04 22:15 | 愛猫 | Comments(2)