カテゴリ:博物館な日々( 3 )

感謝状

先日近所の小学生が社会見学に訪れてくれた話はしましたが、
そのお話には続きがありました。

なんと!その児童達がお礼の寄せ書きを作ってくれたのです。
残念ながらもう春休み期間中になってしまったのでと、担任の先生が届けてくださったのですが、まさかこんな素晴らしいものが頂けるとは予想もしていませんでした。

f0044728_924259.jpg
ひとりひとり手書きで、絵まで添えてくれて。
中には私の似顔絵まで(笑)

かまどや火鉢が大きかったのでびっくりした
手水のつかい方が分かった
たくさんの道具があってよかった
また来たいって書いてくれた子もたくさんいました。
中で一番多くあったのが
「しょうじが暑いときにはずして風をとおせること」にびっくりしたという感想。
そうなんですよ~
昔の人はいろいろ工夫して頭を使って生活していたのです。
みんなびっくりしてくれてありがとうね。
説明した私としてもこんな嬉しいことはないのですから、
また来年も頑張ろう!って気になりました。

この素敵な寄せ書き
これは、この家の新しい宝物として大事に保管しておきます。
ですから、これからも気軽に遊びに(勉強に?)来てくださいね♪
[PR]
by uneme_tayuu | 2010-04-03 10:09 | 博物館な日々 | Comments(0)

見学者多数来館!

しばらく鳴りを潜めていた「竈の家」ですが、3月に入って急に来館者が増えました。
一度に100名以上!こんなことは昨年11月のウォーキングイベント以来のことです。

f0044728_18405613.jpg

発端は、一本の電話から。
電話の主は内部小学校の3年生の担任の先生でした。
「一年間昔の道具や暮らしについて学習してきたけれど、小学校のすぐ近くに昔の家の造りを残した民家があるとは知りませんでした。あまり時間がないので写真だけでも撮らせて頂ければ・・。」
年度末であり、時間の余裕がないため、当初は見学まで念頭に置かれていなかったと思います。
私も生徒さんが社会学習の一環として訪ねて来られるほどでもないと軽く考えていました。
ところが、下調べに訪ねてくださった先生方3名ともが、竈の家を一目で気に入ってくださって、「今まで苦労して説明してきたこと何やったん!?最初からここに連れてくればよかったやん!」と、驚きの声を上げてくれました。
そこからはとんとん拍子に話が進み、僅か三日後、ちょうど彼岸の入りで暖かな陽気となった3月18日に、3年生の児童の社会見学が実現しました。
子供たちは、クラス単位に分かれ、それぞれの見学は30分という短い時間でしたが、家の至る所を思い思いに見て周り、それぞれの心の中に「竈の家」の記憶を残してくれたと思います。
f0044728_1836876.jpg



また、その4日後には、今度は同じまちかど博物館ネットワークの一つである桑員まちかど博物館の館長さん有志の方が、「竈の家」を訪ねてくださいました。
桑名・多度・長島と言えば、県内でも有数の歴史ある地区。
歴史をあまり知らない私でも、幕末の桑名藩主松平定敬侯と言えば、幕末京都守護職に任命された会津藩主松平容保候の兄弟であると知っているし(スミマセン、定敬の名はネットで調べました・・)、長島といえば戦国の世の長島一向一揆をすぐに思い起こします。
そんな歴史地区からの見学者ですから、今度はやはり“大したことない”と思われるかなと内心考えていたのですが、この日も案に相違して歓心をかっていただくとともに、曽祖父の話、祖母や伯母から聞きかじったこの家の成り立ち話など、喜んで耳を傾けていただくことができました。
特に、私も昔何度かお邪魔したことのある地場の有名鯉料理店(美味しいんですよ!)経営の館長さんが「教育委員会にたくさん知り合いがいますからね。ぜひこういうところを子供達に見学させるように言っておきますよ。」と仰ってくださったのにはこちらの方が驚きました。

今後もし本当に、こども達の社会見学の場に活用してもらうことになるのなら
かまどの火付け体験、まき割り、風呂焚きなど、
もう一歩踏み込んだ体験学習の場にしていければよいがなと思います。
[PR]
by uneme_tayuu | 2010-03-24 18:42 | 博物館な日々 | Comments(2)

小さな来館者

今日は開館して初めて小学生のお子さんが見学に来てくれました。
学校の担任の先生のお手紙ではじめて「まちかど博物館」のことを知ったと話してくださるお母さんの助けを借りて、夏休みの自由研究に市内の「まちかど博物館」を回るのだそう。

それにしても、小学生の子供達を相手にこの家の説明を、と言われて愕然!
分かりやすく噛み砕いて説明することの難しさに衝撃を受けました。なんとなく背景の分かっている大人と全く未知の世界の子供と、同じ説明で言い訳がありませんよね。
子供達の目は真剣です。耳をじっと傾けて頷きません。
“子供って・・頷かないんだったっけ?”
つい、不安になってお母さんに目をやると、お母さんはその時々で「うんうんそうよね」と頷いてくれています。少し安心しながらも、やはり
“もっと興味をそそるうまい解説ができないと納得しないよね、君たちは!”
説明の拙さを痛感しました。
強制されてきているわけでも興味がないわけでもないんです。
何か聞きたいことはありますか?と尋ねるとあらかじめ用意してきたいくつかの質問を投げかけてきます。そしてきちんとメモを取って私の言葉を書き留めてくれています。

でもやっぱりその質問は、私の予想していたものとは少し違っていました。
“なるほどそういうことが知りたいのか!”
子供の視線に返ったとき、自分だったらどういうことが知りたいのか?
それを省みると今日の応対は存分からは程遠く、私のほうが逆に勉強させてもらったという始末。
にも関わらず、長時間に亘りじっくり見学をして頂いて、今日のこの小さな来館者さん達にはとても感謝しています。

私はこの教訓を忘れずに、これから館長としての経験を積んで行くことにしましょう。
手始めに今日の質問をもとに≪竈の家Q&A≫をつくってみました。
可成哉?

≪竈(かまど)の家(いえ)Q&A≫

Q.この家で一番古いものはなんですか?
それは家そのものです。明治時代の終わりに建てられました。
他に庭の大きな木もとても古いものです(ケヤキ・クスノキなど)。

Q.この家で一番新しいものはなんですか?
冷蔵庫です。平成18年に管理人さんのお友達が寄付をしてくれました。
一番たくさん残っているのは昭和時代のものです。
(例)オクドさん・タイル張りの流し・ガス湯沸かし器・ガス温水器・二層式洗濯機・黒電話・ぜんまい式掛け時計・レコードプレーヤー・食器棚 など
トタンに張り替えた外壁も昭和時代のものです。

Q.かまどで火を使うことはできますか?
不定期ですが「竈の会」という会を開いています。この会では参加者が協力して竈に火を熾(おこ)し、ご飯やお味噌汁をつくります。薪割りや、食事の準備、お掃除・後片付けなどもみんなで手分けして行ないます。
「私も竈の火を使ってご飯を炊いてみたい!」と興味を持ったら、次はいつ「竈の会」の催しがあるかを尋ねてみて下さい。

Q.なぜこの古い家を残しているんですか?
10年前までこの家で暮らしていた管理人さんのお祖母ちゃんがとても大切にしていた家だからです。
管理人さんも小さい頃によく遊びに来ていました。その思い出がいっぱい詰まった家だからでもあります。

Q.なぜ「まちかど博物館」に登録したのですか?
武家屋敷や商家、庄屋さんの邸宅など、立派なお家は地域の文化財として市の登録文化財になったり、資料館になったりしますが、「竈の家」のように20年位前まで普通にみられた民家は価値が低いため、ほとんど残されることがありません。
でもそれでは明治・大正・昭和の時代の庶民の生活がどのようなものだったか分からなくなると危惧(きぐ)したからです。

Q.なにか一言どうぞ
木の家の住まいには、自然や人の暮らしが発する様々なにおいがあります。無味無臭の清潔さではなく、生活が営まれた証ともなる残り香。
それは訪れた人に無意識のうちに懐かしさを感じさせます。そしてそれがこの家の魅力の一つとなっていると思います。
どうぞご自身の身体で不思議な懐かしさを体感してみてください。
[PR]
by uneme_tayuu | 2009-08-10 22:51 | 博物館な日々 | Comments(0)