立秋号 -今日は旧暦 6月26日です-

先日、休暇を利用して、国立文楽劇場へ行ってきました。
楽しみにしていた演目は「伊勢音頭恋寝刃」(いせおんどこいのねたば)。
これは「夏祭浪花鑑」(なつまつりなにわかがみ)と並ぶ、文楽を代表する夏芝居
の演目です。

幕があくと、涼しげな柄の暖簾や上手二階座敷の簾障子が目を引きます。絽や
絣の着物を着た店の女郎、浴衣姿の客、手に持つ団扇は、人形たちの2倍もあ
る大きさで、ゆらゆら、ゆらゆら、風を誘って揺れています。
床の語り手たちも人形遣いの衣装までも趣いっぱい、清涼感ある装いです。

そうした視覚で季節感を楽しむうちに舞台は進み、やがてやま場。

言い争いがもとで、仲居を殺め正気を失ってしまった主人公が、妖刀の魔力で
次々と店の者を手に掛けます。血に染まった白い絣が、薄暗い廊下に怪しく浮か
び、その妖艶な雰囲気は、そのまま人形を遣う人形遣いの表情となり、
太夫の荒々しい息遣い、三味線弾きの撥さばきへと伝染していきます。

背筋が寒くなるほどの緊迫感を観る者に強い、それでいて単純明快なストーリー。
重くなり過ぎないのは人形ゆえのユーモラスさ。

これ以上の夏趣向はありえないはず、の演出というに、
芝居を終えた後の、なぜかしら、どことはなしの期待はずれの感。
「この違和感はなに?」
そんな物足りなさを感じながら劇場を後に、凪いだ空気の熱い層に触れたとき、
私はすべてを理解した。


室外機から流れ出る温風、アスファルトの照り返し、林立するビルに挟まれ行き
場をなくした昼間の熱気。それら、よどんだ空気をからだ全部で受けとめたとき、
いやはや・・、夏芝居にはそれなりの暑さが必要で、
決して、空調の行き届いた涼しい館内で、指先の冷えを気にしつつ、カーディガ
ンを羽織り観るべきものではないのだよ、と。

季節感をなくした現代人が、上っ面だけを真似してもどこかむなしく、涼など感じる
べくもなし。

さて、外気はそんな温度差をうむ猛暑の最中ですが、暦の上では今日が立秋。
そして、立秋を過ぎても暑いことを通常残暑というのですが、実はこの立秋の頃
が、一年で一番気温が高いために、当分の間はこの残暑が続くこととなります。

by かまど管理人


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      ■■ 催し物のお知らせ/掲示板 ■■
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■ 8月竈の会(定例会)のお知らせ ■

今年3回目のかまどの会は、旧暦の七夕に合わせて開催します。
庭に自生している竹を切って、七夕飾りを作りましょう。夜には北を流れる内部川
に、それぞれに願いをこめて流します。
鋏や色紙、のり、カラーペンなど思い思いの道具を持って参加してください。
また、作業としては、空き缶、瓶、ガラスの破片等不燃ごみを、ほんの少し、時間
を決めて拾います。

浴衣をお持ちの方は、浴衣を着ておいでになりませんか?
かまどの家は、もちろん夏でもクーラーはありません。それでも家のつくりや庭の
木陰のお陰でしょうか、暑苦しさを感じることはほとんどなく、むしろ、朝なぎ、夕な
ぎのいっときを除いて、どこからともなく吹きぬける風に、自然の心地よさを感じる
ことの方が多いのです。
そして本当の意味の夏らしさ、夕涼みの風情とは、暑さの中で感じる心地よさ、
そういうものではないでしょうか。
浴衣と、団扇と、笹飾りで、日本の夏の情趣をともに感じてみませんか。

希望者は、前泊・後泊OKですので、ご一報願います。

【日 時】  平成19年 8月19日(日) 
       朝から夜まで終日オープン(8:00~22:00)
       お好きな時間にお越しください。
【場 所】  竈の家
【会 費】  参加費500円+強制ではないですが差入れ
【差 入】  アルコール類以外
       野菜、果物、デザート、漬物などほんの少しでかまいません
       調理品、半調理品なども大歓迎です
【定 員】  特に定めず
【持ち物】  鋏、色紙、のり、カラーペンなど

≪暮らしを楽しむ竈の家≫
定例会の日、かまどの家は、朝8時ごろオープンいたします。
(前泊の方は到着の時間から)
昼食は、原点に戻って、おにぎりとお味噌汁。
詳細はその場で決めてその日に買出し、事前準備なしです。
飲み物のアルコール類も、当面は準備を控えることにしました。
飲みたい人は持ち込みOKですので、自前で調達してください。
但し、飲んだら運転しないことを徹底してください。
昼食までの空いた時間、或いは食後の空いた時間で、笹飾をつくります。
それ以外はどんな過ごし方をされても自由。
夜まで、時間の許す限り、好きなことをしてゆっくりとお過ごしください。
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by uneme_tayuu | 2007-08-08 15:14 | 暮らし暦 | Comments(0)
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