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雨水号 -今日は旧暦 1月 1日です-

皆さん、お正月ですね!
新年あけましておめでとうございます。

今日「雨水」は、旧暦では1月1日に当たります。
竈の家でも4日前に歳末のお餅つきをして、今日ようやく新しい年を迎える
ことができました。
梅がほころび始め、寒い中にも時折やわらかい日差しを感じるこの頃が、
やはり春と呼ぶに相応しい気がします。

明治5年、それまで使っていた天保暦をグレゴリオ暦に改めるときに、その
年の12月3日を、翌年の明治6年1月1日に、一ヶ月ほど早めたことが
季節感の微妙なズレを生んでしまったのは、本当に残念なことです。

そしてもう一つ、暦に関して残念なのは、月との関係でありましょう。
推古天皇の御世に中国で使われていた太陰暦を取り入れてから1000年
以上、日本人は月の満ち欠けと共に暮らしてきました。旧暦では1日は
新月で闇夜、逆に15日は満月で月明かりの元夜道を歩くのにも困らない。
月を眺むれば、今日が何日か暦を見なくても判断できますし、潮の満ち引
きもわかりますし、体のリズムさえ簡単に掴むことが出来ます。150年以前
の人ならば誰でも知っていたことです。
日本人の適応能力の高さが仇となったのでしょうか、太陽暦が採用される
と月は次第に忘れ去られ、今では人類と月との密接な関係を連想したり、
月を探して空を見上げる人はほとんど皆無になってしまいました。

新年を迎え、もし何か今年こそは、と考えている方がみえましたら、いかが
でしょう、今年を月と共に暮らす一年にしてみるというのは。
今日は月を見ることは叶いませんが、月はないと言っても太陽の輝きで見
えないだけでそこにありますし、昔の人は「隠れ月」と何とも乙な名前を付
けて呼んでいました。
後三日もすれば日が暮れて間もない時刻、西の低い空に沈みかけている
三日月を見つけることができます。上弦の月は、一週間後の南の夜空に、
次の暦メールが届く日には、満月が東の空から上ってくるのが、そして下弦
の月はというと、これは朝太陽が昇りきってからも天空に浮かぶ白い姿で
見つけることが出来ます。
この四つの月が判るだけでも世界が随分と違ってみえること請け合いです。

今日は言祝ぐ新年を迎え、改めて月と暦について考えてみました。

By かまど管理人
by uneme_tayuu | 2015-02-19 13:54 | 暮らし暦 | Comments(0)
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