霜降号 -今日は旧暦 9月 9日です-

みなさん、こんにちは。
秋はどこへ行ってしまったのかしらと、不安に感じた日々も、何時しか過去
となり、清々しく気持ちのよい季節になりました。
今日から「霜降」です。

さて、今回は、高校の同級生の著書からいいなと思ったお話を一つ。
同級生と言っても、高校時代に会話したことはなく、間接的に知っているだ
けの人。ですが、夏にプチ同窓会があったときに、参加しなかった私のため
に、直近の著作をサイン入りで、友人に託してくれていました。
以前の作品も数冊読んでいますが、公認会計士というお堅いイメージの職
業の割に、経済や経営の難しい話も軽いノリで噛み砕いて書いてあり、
サラっと読めるものばかりです。
今回のはどうかなとタイトルを眺めていると、「先に読ましてもろたで」と友
人。「どやった?」と尋ねると「みんな分かっとることばっかやけど、これだけ
の文章に出来るっていうのがすごいわな」との応え。
なるほど確かに、よくあるハウツー本の一冊ではありました(ごめんなさ
い)。

中で紹介したいのが、彼のやっている『私が勝手に始めた「直訴運動」』
何かというと、例えば飲みに行ったとき、お店で一生懸命働いている子がい
たとします。「よく気がつくし、親切だし、笑顔がいいな」と思ったら、お勘定
の際、支払いを済ませてからレジ係に「店長を呼んでくれ」と頼み、クレーム
か何かだと思って出てきた店長に「あのバイトの子はすばらしい」と、その
子のいいところを具体的に説明して「ああいう子はちゃんと大事にしたほう
がいいよ、じゃあ」と言って帰るのだそうです。
ただそれだけ。
『ダメな従業員には一切目をつぶって、いい仕事をしている従業員のことを
褒める。それも本人には伝えず、上司に言う。だから直訴運動。』
カーショップなどへ行ったときなら「無愛想だけど、彼はすごく丁寧な仕事を
する男だ。彼がいるならまた来るよ」と。
フランス料理店では、コック長を呼んでくれと頼み「この料理をつくった人は
天才だ。すごく美味しい。こんどまた来るからまた食べさせて欲しい」と。
『もちろんウソやお世辞は言いません。本当に「これはいい」と思ったときだ
け、その事実と心境を伝えるようにしてい』るのだそうです。

『いまの効率を求める職場では、客のクレームやマイナスの社内評価ばか
りが現場に届いています。頑張っているのに、それが報われていない人が
たくさんいます。
不満を感じたときに、それを声にする客は増えました。でもいいことや嬉し
いことを伝える人がいないんです。すると現場で頑張って仕事している人間
がソンをすることになります。
それはいかんよなあ、と思うに至り、クレームはみんなに任せて、私は一人
だけでも、いい仕事をしている人に「すばらしい!」と伝えることにし』たんだ
そうです。
彼はこれまで経営の効率アップやコンプライアンス、内部統制など「効率」
を推進する側で仕事をしてきて、職場の雰囲気を悪くする片棒を担いでき
た気がする、そのことに少々後ろめたい気持ちを感じ、その反省を含めて
直訴活動を始めたそうですが、なかなかいいアイデアではありませんか?
そしてまた、その章の締めくくりの一言もいいのです。
『そんな直訴運動、まったく会員は募集しておりませんが、賛同された方は
どうぞ各自で活動を始めてみてください。』

人のアラ探しばかりしてクレームをつけているより、人のよいところをみつ
けて言葉にする方が、余程自身の心も明るく気持ちのいいことです。
今のこの季節のように清々しいこと、私も早速試してみようと思います。


*「40歳からの“名刺をすてられる”生き方」(講談社+α新書)田中靖浩著


  By かまど管理人
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by uneme_tayuu | 2012-10-23 09:07 | 暮らし暦 | Comments(0)
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