立春号 -今日は旧暦1月13日です-

突然の寒波到来で日本列島が一瞬にして凍てついた感じがしますが
お元気でお過ごしですか。
こんな寒い夜には少し暖めた純米酒を頂きながら静かな夜を過ごす
のも 悪くないと思うのですがみなさんはどのように冬を過ごしてい
ますか?


今日はふるさとに還ってくる魚、「鮭」の話をしたいと思います。

 「鮭の遡上する川」

鮭が干してある。
ここは岩手県大槌町、大槌川支流にある人工鮭鱒孵化場。

「鮭が干してあるところを見せて下さい」と声をかける。
「鮭は珍しいのか?」
三重県では鮭は干していないし、獲れない、と説明をする。
今、干してあるものは4㎏だけど、大きいものだと水揚げ時には
10キログラムはあるよ、と東北訛りで教えてくれたのは孵化場の従
業員さん。

ここに干してあるのは4年前放流された稚魚たちが、川を上って昨
年末帰ってきた。
そんなことを教えてくれる。
鮭は「はなまがり」と呼ばれるくらい鼻が曲がった状態で干されて
いた。
災害もあったけどそういうことには関係なく鮭は登ってくるな。
そんな話を聞かせてくれた。
川が還ってくる場所なのだ。

昨年はいろいろあったけれどいつものように遡上する鮭。
鮭はふるさとを出て行きそしてふるさとに還ってくる。川を登る。
自然のサイクルはいつものように続いていることを感じる。

日本は自然と上手くお付き合いしながら生きてきたことが容易に想
像できる。

通常の漁は年末だが2月に獲れる鮭もあるらしい。 
脂がのっておいしいとのこと。12月に仮設店舗で営業を始めた居
酒屋の主人がそう話してくれた。
いつかその脂ののった大槌川を遡上してくる鮭を食してみたい、と
心の底から思った。

帰路岩手の山に向かう道を川伝いに走った。蛇行する川を眺めなが
ら、ぽつりぽつりと存在する集落を見る。
魚がそこに住んでいることを想像することは誰にでも出来るだろう。
そこに川と共に暮らしがあったことも。

いつの頃からこんなにも自然という存在とかけ離れた生活をするよ
うになったのだろう。

ふるさとを流れる水、水はどうあるべきか 海の水はどうか、そん
なことをどうしたら良いか、川を溯る鮭の気持ちになることも必要だ
と思う。





昨年の震災では沢山の人や住居、思い出、ふるさとを飲み込んだ水。
恐ろしい存在であるのも間違いないが、その水も還るべきふるさと
の存在の証なのだ、と気づかせてくれた今回の訪問でした。

  写真師松原
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by uneme_tayuu | 2012-02-04 09:23 | 暮らし暦 | Comments(0)
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