寒露号 -今日は旧暦 9月1日です-

いつまで続くかと思われた
今年の残暑ですが、
ここ一週間ほどになって
朝晩がぐっと冷え込みはじめ、
朝露に触れればひんやり冷たい
しっかり「寒露」な気候になりました。

ただ、やはり、
生き物たちのペースは
少なからず乱されているようで、
秋彼岸の風物詩「ヒガンバナ」が
いま、田んぼの畔を
鮮やかな赤で縁取っています。

ヒガンバナと言えば、
子どものころに摘もうとして
「毒があるからダメ!」と
きつく注意された覚えのあるかたも
多いのではないでしょうか。

実際、場合によっては
命に関わるほどの毒があるそうですが、
そんな「危険」なヒガンバナが
田んぼの畔という身近な場所に
植えられている理由は二つあるそうです。

まず一つは、
その有毒性を利用して
畔にバリケードを張り、
害虫や害獣から稲を守るため。

そしてもう一つは、
デンプン質を多く含むその根を
「非常時の食料」として確保しておくため。

実際、江戸時代の大飢饉や
戦時中の食糧難のときに
毒抜きして食用されていたそうです。

稲作にまつわる営みは
何とも工夫に満ちている、そして
ヒガンバナと人との間には
こんな関係があったのかと、
あらためて、感心した話でした。

私たちの暮らしを
ほんとうにひっそりと支える
縁の下の力持ち、ヒガンバナ。
「毒があるからダメ!」だけでなく
そんな話も聞きたかったなあと思い、
いつか自分に機会が巡って来たら
畦で遊ぶ子どもたちに
聞かせてあげたいなあと思いました。

 emix 
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by uneme_tayuu | 2010-10-08 18:22 | 暮らし暦 | Comments(0)
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